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様々な「気づき」の瞑想

多くの瞑想においては、「気づき」が重視されます。
近年は、「気づき瞑想(マインドフルネス)」といった言葉も良く聞きます。

「気づき」が必要とされるのは、「気づき」がない状態では、なんらかの習慣によって束縛されているからです。

「気づき」が重視される瞑想法には様々なものがあって、その目的に違いがあります。
大きく分けると、「気づき」によって、意図的に自分の心を特定の方向に変える方法と、自然にまかせる方法(あるがままの瞑想)があります。

前者は、観察、分析して、心を意図的に変化させますが、それぞれの思想によって、分析の視点と変容の方向性が異なります。

後者は、「自然にまかせる」とはいっても、心身が習慣的な反復を脱するように仕向ける必要はあります。
ですが、変化させる方向性は意図せず、「なるがまま」に任せるのです。

以下、仏教系、スーフィー系、シャーマニズム系の「気づき」の瞑想について、その違いを見てみましょう。


<仏教系、ゾクチェン>

部派仏教の「ヴィパッサナー」は、内外のあらゆる存在(ダルマの個別の性質と共通の性質)を対象にして、その無常性など(共通の性質としての苦・無常・無我)を認識し、それらに対する執着をなくし、最終的にはすべての心の働きを捨てます。

アビダルマ哲学に基づいて、順次、対象を選んで瞑想していく方法が伝統的ですが、最近、「気づき瞑想」と言われているのは、例えば、呼吸などに集中して(アンカーと呼びます)雑念が生まれた時にそれに気づいて、それを対象にする方法です。

「気づき」は、対象を認識して、それに対する執着をなくして否定することを意図します。


それに対して、チベットで仏教の奥義とされるゾクチェンの瞑想での「気づき」は、意図を放棄します。

まず、絶対的な主体(空なる主体)への「気づき(リクパ、明知)」を維持しながら、現れる心の働きにも、常に気づいていることを目指します。

ゾクチェンは、心を創造することが、絶対的主体の本性だと考えるので、心の働きを単純に否定はしません。
また、積極的に現れた心を保持したり、特定の方向に変容しようとしたりもしません。
自覚を保ちながら、心の働きが、自由に、自然になりゆき、消えるまでを観察します。

絶対的な主体に対する「気づき」を維持するという点では、ラマナ・マハルシやニサルガダッタ・マハラジとも共通します。


<スーフィー、グルジェフ系>

イスラム系の神秘主義であるスーフィーや、現代の神秘家のグルジェフが行う「停止の行」は、自分の心のあり方に「気づき」を維持しているかどうかをチェックするための方法です。

常に「気づき」を維持することが求められるのですが、どうしても忘れてしまうので、師がいきなり「停止」を宣言した瞬間に、すべての行動を止めて、その瞬間の自分の心をしっかり認識します。
こうして、「気づき」の維持を目指します。

グルジェフは、集団生活で修習を行いますが、これは常に互いを観察することで、自然に「気づき」の思い出すためです。

グルジェフの「自己観察」と「自己想起」も「気づき」の方法です。

「自己観察」は、常に自分を内省して、感情、思考、行動、本能、性などの働きが分裂していないかを分析します。

「自己想起」は、外の世界(感覚)と内の世界(自分の反応)を同時に意識することで、第3の真の自己が現れるようにします。

つまり、グルジェフの「気づき」は、メタレベルの自覚する自己によって、様々な働きの本来的な調和をもたらす方向に意図してきに変化させるためのものです。


<シャーマニズム、ネオ・シャーマニズム系>

メキシコのトルテカのシャーマニズムを継承するというドン・ミゲル・ルイスの「ストーキング(忍び寄り)」も、常に現在の自分の心への「気づき」を重視します。

「ストーキング」では、日常の中で、自分の心の中、本来的な自分自身を否定する働き、考えがないかを分析し、それを追い出して肯定的な考えに変え、あるがままの自分を受け入れます。

つまり、「気づき」は、自己否定的な働きへの「気づき」であり、あるがままの自分を愛する方向に、意図的に変化させるためのものです。


ハワイのシャーマニズムの「フナ」を継承しているというサージ・カヒリ・キングの「ナル」の瞑想も、様々な自分の心への「気づき」を要求します。

「ナル」は、心の動きに気づいて集中しますが、それに対して中立的、ないしは、肯定的(おだやかで心地よい期待感)な姿勢でいるようにします。
そうすると、その対象にエネルギーが流れて、活性化し、自然に肯定的な方向に変化をすると考えます。

外部の対象に集中する場合も、同時に内部の反応にも中立的に気づいていれば、同様です。

「ナル」の「気づき」は、ゾクチェンと似ていて、心の働きを意識化することで、それを自然に変化させるのです。

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