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鎮魂鳥居の伝 (川面凡児)

古神道の代表的人物であるの川面凡児の、鎮魂法とその深まりを段階化して説明した「鎮魂鳥居の伝」を紹介します。

「古神道」というのは、平田篤胤の「復古神道」の影響を受けて、日本古来の神道を復帰しようという近代の宗教・思想潮流で、かなり秘教的な色彩が濃いものです。
「古神道」とはいっても、思想や行法の体系化を行うに当たって、実際には、仏教その他の宗教の影響を受けています。
川面凡児は「禊行」の古伝(と本人が主張)を復興して、神社界に大きな影響を与えました。

神道の「禊」、「祓い」、「鎮魂」は一般に「儀礼」に当たりますが、その精神的な側面を重視すると広い意味での「瞑想」に近づきます。
「鎮魂」には、精神を活性化する「魂振り」、鎮静化・集中する「魂鎮め」の2通りがあります。

川面凡児の「禊行(≒鎮魂法)では、「鳥船」、「雄健」、「雄詰」、「伊吹」を順次行います。
そして、「鎮魂」の深まりを、7つの鳥居を順次くぐって本殿に至るという8段階で表現しました。
これを「鎮魂鳥居の伝」と言います。

それぞれを簡略的に紹介します。

「鳥船」は魂振りの方法で、立った姿勢から左足を踏み出して、舟の櫓を漕ぐ動作をしながら「イエーッ」、「エーイッ」と発声します。
次に足を揃えて、両手を組んで下腹部で「振魂」(上下に振り動かして魂を活性化)します。
次には右足を踏み出して、最後にまた左足を踏み出して、舟を漕いで発声し、気合いを入れます。

「雄健(おたけび)」も魂振りの方法で、まず、直立して両手を腰に当て、帯に指を入れて握りしめ、「生魂」と唱えて全身に力を漲らせつつ、腹を前方に突き出して体を反らせます。
次に「足魂(たるたま)」と唱えて両手を上げて、下げて、帯を握って、下方に押し下げつつ、全身に力を漲らせます。
次に、「玉留魂(たまとまるたま)」と唱えつつ、爪先立ちをしてから、全身に力を入れつつ、踵を下げます。
最後に、自分名前に続いて「国常立命」と唱えつつ、左足を出し、中指と人差し指を伸ばして天之沼矛を象どる右手を頭の右上に持ち上げます。

引き続いて行う「雄詰(おころび)」は調伏の方法で、上の姿勢から、天之沼矛を象どる右手を「イェー」の気合いとともに、左足を前に出しつつ、左斜め下に切り下します。

「伊吹」は呼吸法で、両手を叩きながら組み合わせて、胸の前に持ってきて、腹式呼吸をします。
口から吐き、鼻から吸い、気を腹に満たし、全身に広げます。
3度目には、吸った時、口の中で「う、う、う」と音を発しつつ、息と気を呑み込み、全身を振動させます。

以上のような鎮魂法を行ううちに、だんだん、心は深まっていきます。

「鎮魂鳥居の伝」によると、第一段階の「第1の鳥居」では、閉眼の状態で、闇の中に濃霧のようなヴィジョンが見え、そこに様々な光が現れて律動します。
その後、天地平等の境地になって、光が一つの光に統一されます。 

「第2の鳥居」では、眼前に小豆大の緑の光が現れ、明滅して、留まるようになります。
そして、自分の顔が朦朧と浮かぶようになります。
この顔は、「奇魂」(人間の四魂の一つで、直観的な?精神作用)であるとされます。

「第3の鳥居」では、その顔が明瞭になります。
この時、この顔は「和魂(柔和な?精神作用)」であるとされます。
そして、小豆大の濃緑の光が、眼前に留まるようになります。
この段階は、現世と隠世との境であるとされます。

「第4の鳥居」では、光が、ほおずき大か手毬大まで拡大し、万華鏡のように風景を映すようになります。
この風景は、記憶の場合と、遠隔透視や予知による風景が混在しているとされます。

「第5の鳥居」では、風景が、記憶か透視のどちらかに統一され、秩序立つようになります。
そして、知りたいことを意識的に選んで見ることができるようになるとされます。

「第6の鳥居」では、緑の光が一面に広がって薄くなり、深い平等一体の境地になります。
この段階では、「奇魂」を遠方に走らせて、知りたいこを映し、それと対話することができるようになるとされます。

「第7の鳥居」では、拝神の境地に至り、何がしかの神が眼前に現れます。
この段階では、神は声が聞こえるか、姿が見えるかのどちらかです。 

最後の段階の「本殿」では、神の声が聞こえ、姿を見ることができます。
そして、自分の心の深層の「直霊(なおひ=ハイヤーセルフ)」が覚醒し、至高神の天御中主大神に達します。

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コメントの投稿

非公開コメント

すみません、言霊百神というサイトごぞんじですか?

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

存じておりませんでしたが、面白うそうですね。

近代霊学(古神道)の言魂学には、大石凝真素美、中村孝道をはじめとした数々の伝統がありますね。

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Author:morfo
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