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グルジェフ・ワーク

ゲオルギイ・グルジェフは、20世紀前半にモスクワ、グルジア、コンスタンチノープル、パリ、アメリカなどで活動した著名な神秘主義者です。

* 彼は、性格分析で知られる「エニアグラム」を現代社会にもたらしたこと、ロックミュージシャンのロバート・フリップやジャズ・ミュージシャンのキース・ジャレットが心酔したことでも知られています。

グルジェフの思想のバックボーンは明らかになっておらず、一般に、イスラム系神秘主義のスーフィズムや秘教的キリスト教とされていますが、他の影響があるかもしれません。

彼の思想の実践的な側面の特徴は、一言で言えば、機械的・習慣的に行動している状態から目覚めることでしょう。
そして、実践的な修行は、「ワーク」と呼ばれ、様々な方法、段階があります。
これらの中にはヴィパッサナー瞑想とも共通点の多い方法があり、それらは「気づき」、「観察」を重視した瞑想法と言えるでしょう。

1 まず、「自分に関するワーク」から始まります。

(1)その最初に行うのは、「自己観察」です。

これは、自分の人生を振り返りつつ、性質など、自分を客観的に見つけることで、瞑想ではありません。
単に過去を振り返るだけではなく、日々の自分の行動を観察します。

(2)次が、「自己想起」です。

これはヴィパッサナー瞑想とほぼ同じで、自分自身の行動、心を自覚することです。
自分を観察している自分も自覚します。
この時、機械化され、習慣化された自分の行動、思考、感情を対象化して意識し、本当の自分自身をそれから切り離された存在として感じます。

とは言っても、自覚を保ち続けることはなかなか難しいので、2つの方法を使います。
一つは、簡単な「小さな目標」を立てて行うこと、もう一つは「目覚まし時計(アラート)」と表現されますが、特定の場面で自覚を思い出すようにすることです。

「小さな目標」は、例えば、この信号から次の信号まで歩いている間、自己想起を続けよう、といった方法です。
「目覚まし時計」は、例えば、鏡を見てひげを剃る時には自己想起を思い出そう、といった方法です。

また、朝晩に決まった方法で行うことも一般的です。

朝起きた後、まず、目を閉じて、右足の感覚に集中します。
次に集中ポイントを、左足、右腕、左腕、という具合に移します。
そしてその全体を同時に意識します。
次に、聞こえてくる音に集中します。
次に、目を開いて、見えるものに集中します。
(ゴエンカ流のヴィパッサナー瞑想と似ています。)

寝る前には、1日の行動を分単位で遡って振り返ることで、どれだけ意識的に行動したかを確認します。
思い出せない時間は、自覚が低く機械的に行動していたことになります。
また、朝と同様に体を意識して、寝入るまで自己想起を続けます。

また、「ムーヴメンツ」と呼ばれるダンス(体操)を行いながらの自己想起も重要な行法です。
「ムーヴメンツ」は日常の動作とは異なる、幾何学的で、複雑な動作、例えば、腕、足、頭などを別々のリズムで動かすなどで作られているため、注意を払って意識的に行わないと踊ることができません。

「ムーヴメンツ」の前に行うエクササイズに「右腕を覚えていること」というのがあります。
これは、右腕を意識しつつ、外からの感覚、内からの反応のすべてを意識するという方法です。
これは複数の対象を同時に意識することを簡単に体験できるもので、「ムーヴメンツ」でもそれを目指していることを理解することに役立ちます。

「ムーヴメンツ」では、動作に沿って身体の各部分への集中ポイント移動をさせていくとともに、頭ではリズムを数え、ハートではフィーリングを感じようとするので、3つの異なる種類の対象への集中を同時に行います。

* 「ムーヴメンツ」に関しては下記動画を参照してください。
http://www.youtube.com/watch?v=KMA8uQfCQWM

また、「ムーヴメンツ」の最中に、指導者が不意に「ストップ」という号令をかけて、ダンスをその時点の動作のままに停止することを行います。
これは、とがれがちな自覚の継続をしっかり行うためのものであり、「ストップ」をかけられることで、その時点での自己想起をはっきりと確認することができるようになります。
「ストップ」をかけるタイミングは、意識化がとがれがちな動作の最中を狙って行います。
この「ストップ」の行法は、スーフィーの修行で良く行われる方法です。

「自己想起」の本質の一つは「注意力の分割」と呼ばれるもので、同時に2つ以上のことを意識することです。
例えば、自分が感じている対象と、自分自身を同時に意識します。
そして、「中央に立つ」とも表現されますが、両方(主体と客体)のどちらからも距離と取ります。
すると、「第三の世界」とか、「存在の世界」と呼ばれるものが立ち現れます。
本当の自分が存在しているという感覚です。

ラマナ・マハリシやニサルガダッタ・マハラジの瞑想法とも似ているように思います。

「自己想起」は、最終的には一日中行える状態を目指します。
また、それを通して、あるがままを認識できることを目指します。

(3)次は「行動への干渉」で、習慣化された自分の行動・思考を、少しずつ変えていく訓練です。

2 次は、「他人とのワーク」です。

他人との関係の中で生まれる感情を自覚します。
「自己想起」をこの感情に焦点を絞って行うわけです。
そして、感情を表に出さないように訓練します。
こうしているうちに、感情の質が変わり、自然で客観的なものになります。

3 最後は、「ワークのためのワーク」と表現されます。

一緒に修行するグループに対して、無私の奉仕を自主的に行うことです。
これは瞑想という範疇ではないでしょう。

グループでのワークは、自己想起にも役立ちます。
自己想起をしている人間を外から観察すると、表情などに微妙な違いがあります。
互いに観察することで、自己想起を行うことを思い出させてくれるので、相乗効果によって、メンバーが自己想起を行う時間が伸びていきます。

自己想起が深まると、自我が薄まり、慈悲が自然に育ちます。
 

 
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